横浜市営地下鉄センター南駅で開院している、生殖補助医療を専門にしたクリニックの院長です。不妊治療に関する最新の情報を専門に取り扱ったブログです。
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胚盤胞移植その1
胚盤胞移植(BT:Blastocyst Transfer)についての私見です。
BTの1つ目の利点は胚の選別にあります。今わが国ではD2〜3の卵の評価はVeeck分類が汎用されています。しかしこの分類では正確に良質卵を選別できないとされています。D2〜3でグレードの良い胚は胚盤胞形成率は高いのですが、D2〜3でG1の胚が胚盤胞にならずG3または4が胚盤胞になる逆転現象がたまに起こります。したがって胚の質を正確に見るためにはBTが必要となるわけです。従って当クリニックでは無駄な胚移植を防ぐためD2〜3で質の悪い胚こそBTへもって行きます。あとで解説しますが卵管閉塞でない限り自然周期で1個の胚が得られD3でG1であればETしても良いでしょう。しかしG3以下であれば胚の正常性をみるためにBTを選択し胚盤胞に発育しなければETキャンセルし無駄な胚移植を避けられると考えています。(ただし培養技術が進歩したとはいえいまだ未知な部分も多く安易な長期培養は避けたほうが良いかもしれません。)
Implantation Window
Implantation Windowすなわち着床の窓という言葉があります。子宮側が胚を受け入れるとき、その窓が開くといわれています。その窓が開いたときに着床の準備ができていない胚は、いくら良くても着床できないとされています。私の博士論文がこれに関してでした。マウスの場合卵を取り出し、体外受精を行いまた同じマウスに移植しても妊娠しません。しかし、排卵を1〜2日遅らせた違うマウス(偽妊娠)に移植すると妊娠します。どうも胚のステージが子宮よりも先に進んでいるほうが妊娠するようです。原因は体外で培養した胚は体内に比べ発育速度が遅く胚盤胞では0.5〜1日違うため着床の窓が開いたときに、胚が準備できていないためと思われます。また胚は着床の窓が開くまで子宮の中である期間待つことができるためだと思われます。このことより当クリニックでは凍結融解胚盤胞移植を行う際、排卵確認後5日目ではなく、3〜4日目に移植を行っています。
尿中LH測定試薬
本日臼井医院のDr.Aより尿中LH測定試薬を譲っていただきました。コストも安く1本150円です。LHサージの早期発見に役立ちそうです。
特に自然周期または低刺激周期でLHサージが出やすい方は早めに使用していただき、陽性反応が出そうになったらすぐに来院していただくことによりLHサージを抑えられるのでは考えております。詳しくは来院時ご相談ください。